千利休とその妻たち〈上〉 (新潮文庫)



千利休とその妻たち〈上〉 (新潮文庫)

ジャンル:歴史,日本史,西洋史,世界史
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??魚屋(ととや)千家の当代、千利休(宗易)は堺商人の中で茶の達人として知られていた。しかし武家に生まれた妻お稲は、茶道をたしなむ夫を軽蔑していた。そんななか、利休は人妻おりきに心惹かれてゆく。時は戦国大名から天下統一への波乱の時代、おりきとの運命的な出会いは、その茶道にも深い影響を及ぼすのだった。

??利休の名から茶道を連想するのはたやすい。しかし本書は後に「茶聖」と呼ばれた利休の茶人生だけでなく、一個人としての人生、さらには時代背景である戦国大名から豊臣政権、それに対抗する堺町人らを生き生きとつづっている。また、いかに茶の湯が権力を支える文化として発展したかも記され、千利休を通して日本史を知るおもしろみがある。

??著者は利休を歴史上の大人物でなく若干28歳の商人、夫、男、茶人として描き、読者に新たな「千利休像」を提供した。人妻おりきのキリシタン信仰が、茶頭にまでなった利休に多大な影響を与えるところに著者の信仰要素が盛り込まれた作品。(青山浩子)



重量のある内容

氷点の作者の描く世界観をもとにえがかれた、千利休の一生を綴った小説。茶器の素晴らしさや、茶の持つ政治的効力。日本の世界観を重んじる文化。すべてにおいて、綿密な考察と、推敲がなされており、茶の世界を勉強する方には必ず読んでもらいたい一作。
茶会のクラブや、サークルで活動を深めるためにも、一度は読んで知識を深めておきたい作品。



新潮社
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